• 東洋美術の装飾文様・植物文編/林良一
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東洋美術の装飾文様・植物文編/林良一

1500 八五品

仅1件

上海松江
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作者林良一

出版社同朋舍

出版时间1992

装帧精装

上书时间2024-06-23

古彭天地

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   商品详情   

品相描述:八五品
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商品描述
本書は昭和四十八年九月より平成元年五月までの十七年間にわたり、 『佛教藝術』誌に連載した著者の研究論文「仏 教美術の装飾文様」二十三篇を統合し、前編 「仏教美術の植物文様」、後篇「宝相華論」に分けて編集の上刊行されたものである。
筆者は、九州大学から東京大学の美術史学科教授として転任なさったばかりの故矢崎美盛先生の御薫陶を受け、特に お薦め頂いたウィーン学派のアロイス・リーグルの『様式論』(Alois Riegl: Stilfragen-Grund legungen zueiner Ges- chichte der Ornamentik, 1893, Berlin)を読むことによって、西方系の植物文研究の方法論を身につけることができた。 しかし当時のわが国の学界では、文様史のごときは傍系的な分野で、東洋美術全般の植物文研究を志す者は少数であっ たので、同学諸兄のお薦めに従って、この方面の基礎的な調査研究に着手した。 最初は仏教美術の装飾文様にみられる 荘厳や聖樹などから二つ、三つと書き始め、やがてその主力である蓮華、パルメット、葡萄唐草へと進んでいった。 葡萄唐草については、すでに
「葡萄唐草文新考―イーラーン系瑞果文の東漸―」(『美術史』三三号)
「薬師寺本尊臺座の葡萄唐草文」(『國華』八一〇号)
「法隆寺五重塔塑造金棺の葡萄唐草文」(『國華』九一七号)
などを執筆しており、これらを要約して一章としておいた。
次に「仏教美術の植物文様」のしめくくりとして、「宝相華」の問題をとりあげることにしたが、それは唐朝の花唐 草や唐花文の本質的な形式分析にもとづき、総合的な系譜をたどらなければならなかったので、体裁上からも、後篇と してとりまとめた。さらに、本論においては、仏教美術のみでなく、世俗美術をも含む東洋美術全般の装飾文様にか わらざるを得ない点があったので、本書の題名を『東洋美術の装飾文様―植物文篇』とした。
なお、この間、中国の南北朝より隋唐朝の植物文については、リーグルの『様式論』を翻訳なさった京都大学東方文 化研究所教授の長廣敏雄先生の名論文があり、一方ならぬ御教示を頂いた。 『佛教藝術』の拙稿が完了した時、その抜
をお送りして御覧頂いたところ、「多年御苦心の仏教美術の装飾文様考を完成され、大慶に存じます。」という心のこ しった御祝辞をくださった先生も、すでにお亡くなりになって感無量という外ない。
ところで、本書のような内容は、東西文様交渉史のような広範な様式史的研究を要するので、筆者のような浅学非才 の者は、ずいぶんと苦労をし、精一杯考えて書いてはきたが、将来現れてくる新進の研究者の「たたき台」のつもりで ないと、とても書けるものではない。石田幹之助先生が名著『長安の春』の序文で「誰か、馬鹿々々しいことをやって おかなければ、学問も砂上の楼閣に過ぎぬと思って、ひそかに自ら慰めてゐる次第である」と書かれたのは謙遜な御言 葉であるが、筆者には自分のことを代りに言ってくださっているような気がして、引用しておく次第である。
以上、本書の執筆に当っては、沢山の先輩や同学諸氏のお世話になったが、特に近年の日本上代より中世の部分に際 しては、図版写真等をはじめ、当時東京国立博物館におられた茨城大学教授の田中義恭氏や奈良国立博物館工芸室長の 阪田宗彦氏、また宋元陶磁に関連する資料については、東京国立博物館陶磁室長の矢部良明氏と出光美術館の学芸課長 の弓場紀知氏より格別の御協力を頂いた。また、かつて『佛教藝術』誌に拙稿を掲載した際には、学会委員の方々や、 毎日新聞社の故米津大成氏をはじめ現在の工藤博氏に至るまでの歴代の編集責任者の一方ならぬ御尽力に与った。
平成二年十二月二十三日
さて、本書の刊行に当っては、十数年前より、同朋舎出版の泉谷聖子さんの御慫慂が繰りかえされ、やっと立上った 筆者を絶えず励まして下さった御厚志を忘れることはできない。最終的には編集部の堀内ひとみさんと共に、繁な本 文や挿図のレイアウト、極めて精緻な校正など、親身のこもった御尽力を頂いた。以上の方々に対し、私は心から御礼 を申し上げたい。
最後に、これは身内の話で恐縮であるが、気まぐれな私への荊妻由紀子の献身的な助力がなかったなら、このような 長論文を書き続けてはこられなかったと思うので、一言ここに感謝の言葉をつけ加えさせて頂くことをお許し願いたい。

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