日文 成功は一日で捨て去れ(新潮文庫) 柳井正
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八五品
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作者柳井正
出版社不詳
年代不详
装帧平装
货号上5左右1
上书时间2023-09-04
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ユニクロは、いかに「最大の危機」に対峙し、世界一を目指す組織を作り上げていったのか?その「安定志向」が会社を滅ぼす―現状を否定し、社内改革への挑戦を続けるユニクロ。経営トップが明かす悪戦苦闘の記録。 --このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
抜粋
はじめに
日本国内のメディア各社が「ユニクロ一人勝ち」と書きたてて1年以上経つ。
金融破綻の先触れとなったリーマンショック以降、世界中の多くの小売業の業績が低迷するな
か、ユニクロの業績はある程度好調を持続してきた。それは決して「一人勝ち」と呼べるような
成功ではなく、まだまだまったくの未完成であり、今現在も日々悪戦苦闘している最中である。
成功など程遠い、と思っている。
ただし、明るい希望と高い志を持って仕事をすれば、もがき苦しむなかでも一歩一歩現状が改
善され、自らも会社も成長していくものと考えている。結局、何をするにしても王道は無く、い
つでもどこでも地を這うような地道な努力が必要なのである。
世の中にはさまざまな経営者がいるが、最近は「成功」というものを取り違えている人が増え
た気がする。本当は大した成功でもないのに、自分が相当大きなことをやり遂げたような錯覚を
しているのだ。これらは、決して「成功」と呼ぶべきものではなく、むしろ「成功という名の失
敗」をしたのではないだろうか。ちょっとした成功なら、すぐに捨て去るぐらいの強い意志が必
要だ。一番大事なお客様そっちのけで、小さな成功だけで満足していてはいけない。
「成功」は、そう呼ばれた瞬間から陳腐化していくものである。経営環境が絶えず変化している
ので、人真似の考え方や方法、あるいは他人任せという安易な手法を繰り返すだけでは絶対に成
功などしない。自他ともに成功事例の復習は、無意味なのだ。
そもそも世の中に成功の秘訣や方程式などは存在しないし、成功という目の前のまやかしにと
らわれたり、過去の小さな成功にしがみつこうとしている限り本当の成功などありえない。ちょ
っとうまくいった程度で成功したと勘違いしてはならない。ぼくもよく自戒している。
ちょっとした成功は満足に通じ、満足はやがて安定志向につながる。あらかじめ計画する安定
成長などはありえない。さらに大きな本当の成功に向かって経営者自らが手足を動かし、もがき、
挑戦し続けなければ安定成長さえおぼつかないだろう。
前著『一勝九敗』を出版したのは今から6年前、2003年11月のことである。
フリースブームの影響で2001年8月期決算までは連続して増収増益とともに驚異的な売上
と利益の伸びを示したものの、ブームが去ったのちの02年8月期では上場以来初の減収減益決算
を迎えた。世間一般の見方では、「ユニクロの危機」と言われた。しかし、ユニクロ最大の危機
は、実はその先にあった。
ブームはいずれ去ると思っていたので慌てることはなく、普段通りの地道な努力を積み重ねて
きた結果、03年8月期には底を打ち、04年8月期は増収増益だった。しかし翌期の05年8月期は
「増収減益」となってしまった。革新的なことに挑戦した結果の「減益」ではないので、最悪だ。
売上が反転し安定成長志向という病にかかり、増収減益になったときこそ、会社の将来を決する
最大の危機だと悟った。いったんは会長に退いたぼくは、3年で社長に復帰し、各現場をすべて
見て回った。かつてのベンチャースピリッツを忘れ、大企業病にかかってしまった社内の現状を
目にして、このままでは会社がつぶれると思った。
「第二創業」のテーマを掲げ社内の構造改革に乗り出し、いろんな手を打っていった。この本は
その挑戦の手記といってよい。挑戦といえば聞こえはよいが、もっと泥臭い悪戦苦闘の記録とい
ったほうが正しいだろう。
会社というのは、何も努力しなければつぶれるもの。常に「正常な危機感」をもって経営しな
くてはいけない。会社を成長発展させようと考えたら、「現状満足」は愚の骨頂だ。現状を否定
し、常に改革し続けなければならない。それができない会社は死を待つだけである。
08年8月期決算は売上高5864億円、営業利益874億円、経常利益856億円であった。
日々の改善努力の賜物であるヒートテックやブラトップなど高品質な商品を数多く生み出してき
た結果ではあるが、先述した通り「一人勝ち」では決してない。対前年比で十数%アップしただ
けで、売上が2倍、3倍になったわけではない。不況に負けていないというだけのことだ。それ
どころか内実は、相変わらず大企業病の退治、グローバル展開への挑戦、グループ企業の再生の
ために終始している毎日なのである。幸い09年8月期決算も、売上高6820億円、営業利益1
080億円、経常利益1010億円と増収増益の予想である。
我々は、いま、2020年には世界で一番革新的で経営効率のよい企業となり、売上高5兆円、
経常利益1兆円を達成すべく、日々挑戦を続けている。無謀な目標と揶揄されるかもしれないが、
あらゆる水準をあげていき、ユニクロをはじめとする我々グループが真のグローバルブランドに
なることができれば達成可能だと考えている。
何度も言うが、日々の一歩一歩、あるいは一進一退の悪戦苦闘の連続こそが、将来の姿につな
がっていく。将来を決めるのは現実・現在の自らの行動である。このような我々の苦闘の記録が、
不況で苦しむ多くの企業経営者やビジネスマンの方々の参考になり、「挑戦」する心を取り戻す
きっかけになれば幸いだと思う。
--このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
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